Rainbow Jr. 通信 ９　レベルアップ試験（2019年8月）

SORANIではクラブ・スクール生向けに2カ月に1回レベルアップ試験を行っています。

今回は４名で行いました。

レベル５（４級）にむけて日々練習を続けていた一人と、レベル４（５級）を受講した３名でした。

レベル５を受講した一人は、練習でもなかなか完登できない１本があったのですが、練習の成果を試すためにと試験に臨みました。結果はその課題を残り1分を切った４トライ目（制限時間4分）で完登して合格しました。

本人もとても喜んでいて、頑張って練習したから一層うれしいんだろうなと思いました。何百回とトライを重ねてできた１本はうれしいですね。何度練習したかは「ふりかえりノート」（SORANIのレッスンで練習内容を記録しているノート）で確認すればわかるでしょう。ここまでトライできたのは、練習を重ねればできるようななると自分が確信しているからだと思います。そう思えるようになるのは簡単ではありません。

レッスン中の子供達の合言葉は「登れないことが悪いんではない！登れないと言ってあきらめることがダメだめなんだ！」

登れるようになることを信じて、創意工夫を重ねて練習する。そうゆう気持ちで練習に取り組んでほしいなと思っています。

自分が練習した成果がでてうれしい！という経験をたくさん積んでほしいなと思います。

レベル４の３人は、日頃４級の練習もこなしているので、無事に合格しました。しかし、５級なら登れるだろうという気持ちからか、長ものトラバースでホールドがわからなくなる場面があったり、見ているほうが大丈夫かな（ドキドキ）という場面がありました。試験中はアドバイスをもらえないので、日頃どのように課題に取り組んでいたか顕著に表れてきます。たくさん練習をして自信をもってトライしている子は見ている側にも安心感があります。いろいろな気持ちも今後に生かしていってほしいと思います。

レベルアップ試験は、試験を行うことで日頃の練習の成果を見える形で評価したいと考えました。コンペ（大会）はどんな課題が出るか分からず、その場で解決方法を見つけ登らなければなりません。クライミングを始めたばかりの人にはハードルが高いと言えるでしょう。レベルアップ試験はいつも練習している課題が試験に出るので、日頃の練習の成果を発揮できます。まずはレベルアップ試験を目標にして上達してほしいと思っています。レベル５まではクライミングの基本の動きを身につけられるように設定しています。この基本の動きを応用し、上級者を目指してコンペなどに挑戦し技術アップしてほしいと思います。

クライミング上達に大切なことは課題と向き合うことです。どんなスポーツでも上達するには反復練習が必要だと思います。クライミングも同じで登れないルートを何度も何度も練習し登れるようになることで上達していきます。しかし課題に何度も挑戦し続けるのはとても難しいです。登れないととても悔しいし、登れないことが続くと嫌になってきます。他の課題をトライしても登れない。また別のルートをやっても登れない。登れないとストレスがたまるので、登れるルートだけをやるようになってしまいます。登れるルートしかやらなくなってしまうと上達しずらくなっていきます。クライミングを始めたときは色んな課題が登れたけれど、次第に登れなくなっていきます。ここであきらめずに登れるまで頑張れるようになった時クライミングの本当の楽しさを感じることが出来るのかもしれません。登れるまで頑張ること、言い換えれば課題と向き合うことでクライミングは上達していきます。1人でも多くの子供達にクライミングの本当の楽しさを感じてもらいたい。そしてレベルアップ試験を目標にすることで課題と向き合い上達してほしいと考えています。

レベルアップ試験の内容に以下の通りです。

レベル１～７までの７つのステージに分かれています。

レベル１（8級）レベル２（7級）レベル３（６級/5.10a）レベル４（5級/5.10c）

レベル５（4級/5.11a）レベル６（3級/5.11c）レベル７（2級/5.12a）

試験方法はボルダーは3課題（1課題4分）、ルートトラバースはレベル３～５は1ルート、レベル6，7は2ルート（1ルート10分）で行います。

ボルダーもルートトラバースもどちらも既存の課題（いつも練習している課題）で試験を行います。

ただし既存課題は各グレードで10本以上あり、試験当日登る課題が発表されるので、すべての課題を登れる実力がないと合格出来ません。

クライミングの本当の楽しさを感じれる子供達が少しずつ増えてきたかなと思っています。