サマーチャレンジ&キッズミニコンペ
2020年7月4日ザッキカナ 100か0か
2020年7月8日7月5日(日)に長野県山岳協会主催のジュニアボルダリング講習会がSORANIで開催されました。
小学5年生から中学生までの3級以上登れる子供達が県内各地から13名(男子6名、女子7名)集まりました。
講師は安間佐千さん。
プロフィール
安間佐千(あんまさち)1989年生まれ 栃木県宇都宮市出身。
12歳の時に父の勧めでクライミングを始める。
2012年、2013年と2年連続ワールドカップリード種目年間総合優勝を成し遂げ、
現在はコンペシーンから退き、自然の岩でのフリークライミングの挑戦に励む。
講習は、準備運動からはじまりました。
まずはリラックスすること。
そして地面を感じる
呼吸していることを感じる
伸びているな~と感じる
「感じる」という言葉は講習の中でもキーワードとなり、何度も使われていました。
他のことに気が向いてもまた戻って、意識を集中して感じる。
こうして講習は始まりました。
自己紹介でも自分の気持ちを伝え、今の気持ちを感じるということでした。
感じたことを素直に言う。
緊張していたり、戸惑った様子の子もいましたが、
安間さんは、みんなの素直な今の気持ちを引き出してくれていました。
そして、実際に登っていきます。
安間さんが素早く作成してくれた3つのルートを各自、登っていきました。
みんなにはウォームアップ的なルートだったようで、順調に登っていました。
女子が積極的にトライするの一方で、男子は様子を見ながら遠慮がちに登っているのが印象的でした。
その後、2課題追加してみんなで和気あいあいとトライをしていました。
次に2つのグループに分かれ、片方が課題を作り、もう片方が登ることに。
登る方は登りたいルートを具体的に説明し伝えるということでした。
男子と女子に分かれ、最初は男子がルートを作る方で女子がルートを登る方になりました。
男子が一人少ないので、急遽私も男子側に参加しました。
登りたいルートの壁の角度、ホールドの種類、ムーブの選択、グレードなどを伝えてくれます。
作ったら、登ってもらうを何度も行いました。
私も子供達に何課題か作ってもらいましたが、結構ハードな課題もあり本気を出してしまいました。
例えば、ランジと言っても色々なランジがあります。
カチホールドもインカットしているものもあればば、フラットなカチもあります。
もちろん向きが変われば動きも変わります。
子供達は、自分の登りたいルートを具体的に他の人に伝えるのは難しいと感じたようでした。
みんなの感想からも、それぞれの思いが伝わってきます。
ランジにも色々な種類があって勉強になった。
相手の要望に応えるのが難しかった。
自分の作ってほしいルートを相手に伝えるのが難しかった。
自分のイメージと違う登り方をしてびっくりした。
同じ壁に同じ要望で色んな人に作ってもらったけど、人によってできあがるものが全然違って面白かった。
ゴールまで登ってくれて嬉しかったという人がいた一方で悔しかったという人も。
要望通り作れてうれしかったなど。
難しいと感じる中にも楽しさも見出してくれているのかなと思いました。
昼食を挟んで午後の部開始。
テーマは「課題と向き合う」です。
安間さんが作った3つルートを時間無制限で3トライまで行います。
さらに他の人とは話さない。
オンサイトトライ。
ここでの安間さんのポイントは目の前にあるクライミングを楽しむ、
今しかない感覚。
登る瞬間は自分と課題だけになる。
リラックスしつつも、集中し、楽しむこと。
順番を決め一人づつトライしていきました。
みんな集中し、張り詰めた空気が漂っていました。
見ているこちらも緊張して疲れるくらいです。
SORANIのスクールの子たちもいつもとは違う雰囲気に戸惑いながらも集中してトライしていました。
安間さんから、背中から雰囲気が伝わってきたと言ってもらえました。
安間さんからのメッセージで、
課題を登りたければ求められているものを提供すれば登れる。
そのためには努力は必要だし、打ち込まなければならないかもしれない。
知恵を絞りだすことも必要になる。
課題と向き合うことは自分と向き合うことでもある。
登れたら嬉しいけど、登れなかったら地獄を見たかのような辛い気持ちになる。
その中でも楽しむことが大切。
出来ない課題を楽しむことができればもっとクライミングが楽しくなる。
ということでした。
最後に感謝タイム
場所(ジムや壁やホールド)に感謝
ジムの人に感謝
サポートしてくれた人に感謝
一緒に登ってくれた友達(安間さんにも)に感謝
自分自身(自分の体や心)に感謝
課題に感謝
安間さんからは君たちはクライミングを選べる世代であり、
色んな種類のクライミングを知って自分で好きなクライミングを選択してほしいとメッセージをいただきました。
自分の好きなクライミングを選ぶことは大切だな~と思います。
まずはどんなクライミングがあるのか考えてみる。
ジムの中でも色んな壁があり、色んなホールドがあり、色んなムーブがあります。
自分の好きな課題ってどんなものかなと考えるところからなのかもしれませんね。
私自身もたくさん気づきがあり、
世界で活躍するということがどんなことか少し感じることができました。
今まで自分がどんなふうにクライミングと向きあってきたか考えるきっかけとなりました。
そして何より安間さんのクライミングに対する思いを感じることができて、
やはりクライミングをやるうえで重要なのは「クライミングが好きなこと」なのかなと思いました。
クライミングをやっていく中でいろいろなことがありますが、
楽しいと思うことや、さらに嫌だなと感じることでさえ、
最後には、クライミングに出会えて感謝ということになるのでしょうか。
子供達も充実した時間を過ごすことができたのではないでしょうか。
参加した子供達には安間さんからのメッセージを胸に今後のクライミングに生かしてもらえればいいなと思います。
課題に向き合って、自分の気持ちを感じる。
SORANIのスクールでも、自分の気持ちや課題に向き合っていく子供達が成長しくのを
しっかりサポートしていきたいなと思った講習会でした。
たくさん考えて、登った子供達はお疲れ様でした。
主催してくださった長野県山岳協会の方ありがとうございました。
そして、クライミングの楽しさを十分に子供達に伝えてくださった安間さん、ありがとうございました!
感謝でしめたいなと思います。
Written By 吉谷 知将